マーガリンは植物油から作られるから動物性油のバターより健康にいい!と思って、せっせと食パンにマーガリンを塗って食べていませんか?
以下を読むと、もう塗って食べられなくなります。

自然食品店を経営していたフレッド・ローという方が行ったマーガリン大実験

1965年から73年まで、サン・フランシスコ、パロ・アルトなどで数軒の自然食品店を経営していた私は、ある日サン・フランシスコの店の常連客と話をした。その男は食品工業の技術者で、彼は私に「自分がなぜ『プラスチック食品』という言葉を造らざるを得なかったか」ということを話してくれたのである。
水素添加した脂肪の分子を顕微鏡で覗いて見れば、それはプラスチックの分子にそっくりだって誰もが思いますよ。そうとくれば、マーガリンに『プラスチック食品』っていう名前を自然につけたくなるものです」彼はそう説明した。

(中略)

とにかく私はすぐに、マーガリンやマーガリンとは兄弟分みたいな植物油系ショートニングが含まれている食品を売るのを止めた。
そしてちょっとした実験をやってみた。
この実験は本当に素人の実験で、専門の技術者がやるような実験ではなかった。それまで自分の店で売っていたのと同じマーガリンの小さな塊を小さな皿にのせ、その皿を店の裏部屋の窓ぎわに置いただけである。マーガリンが本当の食べ物であるなら、虫や細菌がやってくるのに好都合な場所にあるこのごちそうに、大喜びして群がるに違いないと考えたからだ。バターの場合にそうであるように、蝿や蟻やカビがマーガリンの上にもいっぱいになるに違いない。

(中略)

しかし、マーガリンの塊はバターとは違っていた。この塊は二年経っても元のままであり続けているようだった。
その間どんな虫も一匹としてその塊に近寄るのを眼にすることはなかったし、一かけらのカビも生えはしなかった。
窓を通して入る日光の熱でマーガリンは半分溶けてくずれ、ほこりにまみれ汚くはなった。
しかし起こったことはただそれだけ。マーガリンの塊はけっしてきれいになくなることもなく、ただ汚なくてぞっとするものになっただけだった。

J・フィネガン博士著 今村光一訳『危険な油が病気を起こしている』(中央アート出版刊)

マーガリンは、酸化し易く日持ちが悪い植物油の日保ちをよくさせるため、化学的な技術を使い強引に水素をくっつけて(水素添加)作られています。この水素添加の過程で、油特有の栄養はほとんど失われ、逆に体には好ましくないトランス脂肪やその他の有害物が生じているのです。

トランス脂肪は脂肪の分子中の炭素と水素の結びつきに変化が生じたもので、役に立たないばかりか体に害をもたらす悪玉の脂肪なのです。体の細胞の細胞膜の中に入り込み、細胞膜および細胞の働きを狂わせ、また体内でビタミンなどの栄養物質を食い荒らしたりもしています。

現に心臓病やガンなどの発症リスクが高まるとして米食品医薬品局(FDA)はトランス脂肪酸の食品添加を禁止しています。しかし日本は残念ながらいまだ規制されていません。

トランス脂肪酸はマーガリン以外にも巷にたくさんあふれかえっています。
試しにスーパーやコンビニの棚に置いてあるビスケットなどの加工食品の原材料表示を覗いてみてください。ほとんどの商品に「ショートニング」という文字が記されています。このショートニングもトランス脂肪酸です。

さらにファーストフード店でのフライドポテトやファミレスなどの揚げ物料理を作るために使う油も、このショートニングを使うことがあるのです。食品を揚げ続けると高温により酸化して真っ黒になるので、普通はここで油を取り替えるのですが、油を取り替えずにショートニングを継ぎ足している店もあります。そのほうがコストが抑えられるからです。

日本政府がトランス脂肪酸を規制しない以上、お店で商品を買うときは原材料表示を見てショートニングやマーガリンが使われていないかどうか?外食するときは揚げ物は注文しないようにするなど、自己防衛するしかありませんね。